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2018.4.9

神戸大附属を目指す小学生たちが小集団学習を体験
進学館KU見学会

3月27日、神戸大学附属中等教育学校(以下KU)を志す進学館の新小4・小5生44人がKUを訪れ、同校の特徴である小集団学習(協同学習)を体験した。体験授業は生徒会の生徒たちが教師役となり進行。当日は在校生との昼食会もあり、和やかな雰囲気での見学会となった。

 

正解が一つではない問いに答えを出す

この日、参加者たちが取り組んだのは、ある自治体が大きな世界大会に臨んで、条件が異なる次の三つの競技場のうち、どれを建設すればいいのかを考えるというもの。(表)

おそらく、従来型の授業ではあまり扱われないタイプの問いだろう。どれを選んでも間違いではなく、正解でもない。かつて、学校というものは「教えたがる」組織だった。生徒がもういらないと言っても「正解はこれだ」と教えてくる。だが、これからの教育では、それだけでは不十分であるばかりか、正解の押し付けが子供たちの考える力や自発的に問題解決に取り組む姿勢を奪ってしまう危険すらある。

小集団学習では、四人ひと組の小集団を作り、この問題への答えを考える。四人には偶然座った場所によりそれぞれの役割が与えられる。話し合いのまとめ役となるリーダー、話し合いの経緯を記録する記録係、時間を測るタイムキーパー、結果を発表する発表係。

参加した塾生たちの多くは最初戸惑っていた。どんなに優秀な塾生であっても、この問いに「正解」を出すことはできないのだ。それでも流石にKUを志望するほどの小学生たちである。目先の建設費だけに着目することなく、いくつかの条件を考えながら、多くの小集団がC案を答えに選んだ。だが、一回目の発表では、理由まで明確に説明できた小集団は少なかった。

一度目の発表を終えてから、自分たちの出した答えを小集団に持ち帰り、なぜC案にしたのか、あるいは別の案の方が良いのか、他の小集団の発表を聞いた上で、再度話し合いを行う。すると今度はA案やB案と比較をした結果としてC案を結論とする小集団や、駐車場があることの優位性からA案に結論を変える小集団も現れた。

わずか45分間の体験授業だったが、参加した塾生たちは「いろいろな意見を言えてよかった」「実際の競技場を作る時には、こんなに考えることがあるのだと分かった」と協同学習の面白さを感じ、多くのものを得ることができたようだった。

あくまで架空の競技場についての比較検討なのだが、子供たちは本気でどの競技場が良いのか意見を出し合っていた。題材さえあれば子供たちはどんどん学んでいけるのだ。従来の学校教育は、狭い世界に子供たちを閉じ込めていなかっただろうか。今回のKU見学会を取材してそう感じた。

 

(表)当日の課題より一部改変

条件 A案 B案 C案
建設費 500億円 1500億円 2500億円
維持費 150億円/年 100億円/年 50億円/年
競技環境 一つの競技専用ではなく、複数の競技と兼用である 一つの競技専用で、専門性が高い 一つの競技専用かつ、大会後にもその競技が使うことができる
競技場への行きやすさ 電車がとおっていない。車で一時間半 電車が通っており、車でも四十分ほどで着く 都心に近く、歩いてもいける
収容人数 10万人 7万人 10万人
周辺環境 競技場周辺は交通量も少なく、駐車場も豊富 道路は多くあるものの、交通量が普段から多く渋滞しやすい 都心に近いため交通の便は良いが、駐車場は少ない

 

 

ミライノマナビ編集部

ミライノマナビ編集部

グローバル化&AI化が子供たちにとって明るい未来となってほしい。来るべき未来に対して教育は何ができるのか、子育て世代やこれから社会に出る若者たちみんなが考えるきっかけを提供していきます。

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