関西国際大学と法人合併し、平井正朗校長の下、「改革本格化」に取り組む神戸山手女子。2年後の創立100周年に向かって改革が加速している。先日の塾対象説明会にて来春誕生する新コース「グローバル選抜探究コース」の情報が公開された。その概要をお伝えする。

未来志向型女子教育

　5月19日、神戸山手女子中学校の学習塾対象説明会が関西国際大学で行われた。その中で、来春新設される新コース「グローバル選抜探究コース」についての説明があった。昨年、同校校長に就任した平井正朗先生が「改革本格化」と位置付ける今年度の主要トピックだ。平井校長は改革の方向性を「未来型グローバルリーダーシップを持った生徒を育てる」とし、次のように説明した。

「コロナ禍によってこれまで潜在化していた社会の変容が顕在化してきました。予測不能な未来社会の中で、グローバルな視点に立ち、積極的に社会・他者への貢献に喜びを感じる心優しい女性を育成する、未来志向型女子教育を目指します。」

楽しく学び実力をつける

　「グローバル選抜探究コース」の定員は中学校で30名、高等学校で30名。4技能5領域を軸とした英語コミュニケーション力の育成に加えて、グローバル・マインドを養い、他者と協働しながら一人ひとりの幸福を追求しつつ、社会貢献していく土台を創り、世界に誇れる日本文化を発信する。

　週10時間以上の英語の授業やネイティブ教員と日本人教員の担任2人制で日常的に英語に触れると同時に、グローバル探究CampやイギリスEton校とのオンライン留学プログラムを通じて、グローバル化がもたらす諸問題に対する政策の選択肢を増やす教科横断的な探究力を育成する。

　また、他教科と英語のクロス・カリキュラムとなる英語イマージョン教育やEdTechを活用した個別最適化学習、校内予備校等、多様な取り組みが予定されており、定評ある平井校長のカリキュラム・マネジメントの下、「チーム学校」による“学びの選択”が実践される。

　目標とする進路は、（中堅）国公立大学、有名私立大学、海外の大学である。海外の大学進学を見据えて、大学教養レベルのAP（Advanced Placement）プログラムも検討しているとのこと。英語の到達目標は、中学卒業段階でCEFR A2レベル（英検2級に到達できるようシラバス化）、高校卒業段階でCEFR B1レベル（英検準1級に到達できるようシラバス化）である。

実績も急進　高まる注目度

　今春の大学入試では、神戸大学・学校推薦型選抜や広島大学に初の合格、医学科に2名合格も初、関関同立の実績も前年比213％とすでに顕著な成果が現れた。入試広報センターも一新され、2024年の創立100周年に向けて、学校一丸となって改革に取り組む熱意が感じられた。6月のイマージョン教育の体験講座はすでに定員に達し、追加日程が組まれた。本格化する同校の改革に注目が集まっている。

【追加講座決定】きてみてヤマテ体験講座　イマージョン教育　英語＋家庭科・英語＋理科
6月18日（土）《午前の部》9：30　《午後の部》12：30
場所：本校北館
申し込みは同校ホームぺージより